第201話 呼ばれた理由 後編



リク君とイツキ君は生徒会執行部から呼び出しをくらい,

みんなで中野木小学校へ行くことにしました。



生徒会室に入ると,生徒会長のまどか,

副会長のハヤト,庶務のサイトがいました。



どうやら二人を呼んだのは副会長のハヤトのようです。



ハヤト「どうして俺が貴様たちを呼んだかわかるよな。」





<生徒副会長 ハヤト>



「いや,全然分かんないっす!」



リク君は少し考えてみましたが理由が全く

思い浮かばなかったので適当に返事をしました。



サイト「クスクスクス・・・。」







生徒会庶務のサイト君は事の

顛末を楽しそうに眺めていました。



すると,副会長の後ろに隠れていた人物が顔を出しました。



その人物には見覚えがありました。



「あ,お前は・・・!」



なんと副会長の後ろから現れた人物は

昨日,二人をはめた女の子でした。



「なんで君がここに・・・?」



リク君も少し驚いた顔で聞きました。



ハヤト「こいつは俺の妹,出海(いずみ)だ。」



少年昆虫団は全員が声を出して驚きました。

特にリク君とイツキ君は驚きだったようです。



昨日,自分たちをかつあげしてきた連中と一緒に

いた少女が,生徒会執行部副会長の妹だったのです。





<ハヤトの妹 出海(いずみ)>



いずみ「昨日はよくもあたしに恥をかかせてくれたわね!」



「まじかよ・・・。」



ハヤト「お前たちは昨日,俺の妹を怖い目にあわせ,

さらに妹の友人たちに暴行を加えたらしいな。」



「いやいや,俺たちはその子にはめられたんっすよ!

かつあげされそうになったのは俺たちなんだ。」




イツキ君は昨日起こったことを説明

しましたが,聞き入れられませんでした。



ハヤト「何をわけのわからないことを言っている!

俺の妹がそんなタチの悪い連中と付き合うわけ

がないだろう!いい加減なことをいうと許さんぞ!」



生徒副会長のハヤト君が二人に向かって,怒りを撒き散らしている間,

その後ろで,いずみちゃんは舌を出して,二人をバカにしていました。



「なんでこうなるの・・・。」

「駄目ですね・・・。あの副会長,完全に

妹ラブですよ・・・。ラノベ副会長ですよ・・・。」




だぬちゃんが小声で皮肉りました。



ハヤト「お前たち二人にはいずみへの謝罪と

罰として今日1日校庭の草むしりを命じる!」



「はぁあ!?ふざけんなよ!」



イツキ君はハヤト君の胸ぐらをつかみました。



ハヤト「俺とやる気か?」



ハヤト君はイツキ君の腕を強く握りしめました。



まどか「よせ,ハヤト。無益な争いは私が許さない。」



ハヤト君は生徒会長にいさめられ,すぐにイツキ君の腕を離しました。



まどか「少年昆虫団の二人。お前たちに言い分は色々とある

だろうが,ここはハヤトの顔を立ててやってはくれんか?」



生徒会長は二人に少し申し訳なさそうに言いました。



「わかりました。いいですよ。」

「おい,リク!」



リク君はいずみちゃんに頭を下げて謝りました。



出海「まぁ,今回だけは許してあげても・・いいわよ!」



「生徒会長,これは貸しにしておきますよ。」



そう言って,生徒会室から出て行きました。



まどか「・・・。」



結局,この日は夕方まで草むしりをすることになりました。



この生徒会執行部の人たちは,今後起きる

“ある大きな抗争”で重要な役割を果たすことに

なるのですが,それはまだ少し先のお話です。








第202話 ハリウッド・キング!?



リク君とだぬちゃんとイツキ君の三人で

カブクワショップのキングに行くことになりました。



まさらちゃんはリク君の妹カイリちゃんと

ショッピング,トシ君はワク君とどこかへ出かけていました。



ショップの前に到着すると,中から伊藤店長の声が聞こえました。

しかし,それとは別に聞きなれない声も聞こえてきました。



三人は中に入ってみることにしました。



店長「おお,リク君。いいところに来た。この外国人の

相手をしてくれないか・・・。もう俺は疲れた・・・。」



そこには,一人の男性が立っていました。





しかし,どう見ても外国人には見えませんでした。



「え・・・?外国人・・・?」



すると突然,その怪しい男が三人に向かって

銃を構えるふりをして警告しました。



???「おい,これ以上近寄るんじゃない!

少しでも近付いたらテメェらの頭をぶち抜くからな!」



三人は一瞬固まってしまいました。



「あの・・・。頭大丈夫ですか?というかオジさん誰ですか?」



その男は銃を構える姿勢を止めました。



ヒップ「一度しか言わんぞ,良く聞け。俺の名前は,ジョニーヒップ!」





「いやいや,どう見てもアンタ日本人だろ!?何だこいつは!?」



店長は呆れて,奥の方へ仕事をしに行きました。



店長「後は任せた・・・。あんな変な

客の相手なんかしていられん・・・。」



ヒップ「ああ,わかった,わかった。

わかったからそんなに怒鳴らないでくれ。」



両手を大げさに振り,オーバーリアクションで

勘弁してくれよというしぐさをしました。



「わかった・・・。この人,ハリウッド映画かぶれの人だよ・・・。」

「何そのめんどくさい人は・・・。」



だぬちゃんは呆れていました。



「えっと,ヒップさんは,この店で何を買いに来たんですか?」



ヒップ「もういっぺん言ってみろ!!」



急にどなり出しました。



「いや,だからどんな用でこの店に来たの!?」



ヒップ「俺に言っているのか?」



と言って,首を振りました。



「お前以外いないだろ!ああ,なんか腹立つなぁ・・・。」



ヒップ「何の用かって?いいか,真剣に聞いてくれ。これはマジな話だ。」



もう,誰も突っ込みませんでした。



ヒップ「良い話と悪い話がある。どっちから聞きたい?」



「どっちでもいいですよ!」



思わずだぬちゃんが再び突っ込んでしまいました。



ヒップ「俺はこいつに用があるのさ。」



手元にあった,ヘラクレスオオカブトが入ったケースを手に取りました。



「ああ,ヘラクレスを買いに来たんだね。」



ようやく話が少し進みました。



ヒップ「まぁな。良いものはみんな日本製だからね。」



「いやいや,それ外国産カブトだろ!?」



ヒップ氏は会計をすませようとしましたが,お金が足りませんでした。



「何しに来たの・・・。」



ヒップ「今何て言った!?違う!その前だ!」





結局,買い物はできず,デップさんは

入口に止めてあった車に乗ろうとしました。



すると車のフロントガラスには

駐車禁止のシールが貼られていました。



ヒップ「おぉい!これは俺の車だぞ!

こんなのありかよ!?クソったれ!」



「ああ,駐禁とられたんですね・・・。」



三人はここに来た目的も忘れ,ただすぐにでも

この場を去りたい気持ちでいっぱいでした。



ヒップ「いつか,また会おう!」

彼は車に乗り,立ちすくむ三人をしり目に

颯爽(さっそう)と去っていきました。






第203話 物語の邂逅 4周年特別企画 前編



今回は4周年特別企画としてこれまでの物語を振りかえってみます。

まずは,少年昆虫団と闇組織JFの組織図の紹介です。





リク

本編の主人公。二本の捕虫網,“天照”と“月読”を使いこなす。

大人顔負けの頭脳と戦闘能力を持つ。夏休みの目標は闇組織JF壊滅。






イツキ

過去に城嶋という人物に格闘技を教えてもらった。

その実力は小学生離れしており,巷ではかなりの有名人。

歴史的建造物や考古学に興味があり,昆虫採集には消極的。








まさら

少年昆虫団の紅一点。お買い物が好きで昆虫には

あまり興味はないが,唯一コクワを飼育している。






だぬ

つっこみ担当。時々鋭い視点で突っ込みを入れる。

口癖はだぬは思うよ!だが最近は言わなくなってきた。






トシ

最後に少年昆虫団に加入。虫嫌い。体が大きいので戦闘能力は

そこそこ高いが根は優しいので滅多に暴力をふるうことはない。

リク君の弟であるワク君とよくどこかへ出かけているようである。






レオン

中野木大学の学生だが実は,警察の人間。

父親が闇組織JFに殺され,組織壊滅のために奔走する。

普段はおどけていることが多い。




<闇組織JF>



御前

組織のトップだがいまだ素性は不明。



<シックスユニット>



ユニット名:山犬
山本南雲古賀


ユニット名:海猫 
*牟田と山下は負傷離脱
今村大西(グレイ)影(シャドー)


ユニット名:川蝉

東條

かなりの実力者らしいが詳細は不明



ユニット名:沼蛭

*現在リーダー不在



ユニット名:森熊



源田



ユニット名:藪蛇



アヤ



<ジャファ生命工学研究所>



石井所長(通称“軍医”)



黒と黒のクラッシュシリーズ
旭森林公園にて闇組織JFのメンバーと初対峙。





リク君は山犬のメンバーがカブトムシを殺害している様子を見つけ,糾弾。

この時は組織から相手にされず,その場を去っていく。



ブラックインパクトシリーズ
各務原山を舞台に少年昆虫団と闇組織JFが対決する。

実はこの各務原山では他にも別行動を

していた人物たちがいるのだが,それはまたいずれ本編にて。



山犬の山本がリク君を平成のファーヴルと名付ける。

さらに組織が漆黒の金剛石という何かを探していることを確信する。



古賀がリク君たちに襲いかかるがリク君の奥義で返り討ちにする。

その場を逃げることにするが,海猫のメンバーも追ってくることになる。



その時,謎の狙撃手が闇組織JFのメンバー牟田と山下を撃ち抜いた。



のちにその人物はマコト・セルジュという闇世界では有名な暗殺者だと知る。



彼の助けもあり,なんとか組織の手から逃げることに成功する。

同時に,川蝉の東條から山犬の山本に連絡が入る。



その連絡の内容とは・・・今後明らかになることでしょう。



どうやらこの各務原山では複雑にいり組んだストーリーが隠れていたようです。



<続く>








第204話 物語の邂逅 4周年特別企画 後編

ノアシリーズ
序章

少年昆虫団は中野木図書館で謎の書物を発見する。



彼らはその書物をノアの書と名付ける。難しい内容

だったので,解読はイツキ君が行うことになった。



第1章

闇組織JFの一部門であるジャファ生命工学研究所の軍医こと石井所長の依頼により,

山犬が研究所から持ち去られたノアズアーク(ノアの書)の捜索に当たることとなった。

石井所長は山犬が捜索に当たることに反対であったが,紆余曲折あり,山犬が担当することになる。



それを察知した海猫の今村は独自に影にその所在を探らせる。目的は不明だが,

石井に恩を売ることも一つとされる。リク君は闇組織の影(シャドー)が身近な人間に

変装している可能性があると指摘する。



怪しいのはカブクワキングの伊藤店長,その店の裏に引っ越してきた

謎の大学生レオン,中野木図書館の乃木館長,そしてもう一人・・・。



第2章

リク君は名駅で偶然,組織の山犬のメンバーを発見し,後をつける。

彼らの会話の内容を盗聴していると,山本が現れた。



絶体絶命のところ,うまく隙を見つけ,その場を去ることに成功。

会話の内容から影という存在が自分たちのことを探っていることを確信する。

その後,長山スパーランドでイツキ君がノアの書の解読できた部分をみんなに説明する。



どうやら漆黒の金剛石とは“神の遺伝子”という特殊な

遺伝子をもったカブトムシであるらしい。

ただ,神の遺伝子というのがどんな遺伝子なのかはまだ分かっていない。





一方,レオンは長山スパーランドで少年昆虫団の後を

つけていた影(シャドー)を監視していたのでした。

レオンさんとリク君による影おびき出し作戦は成功し,

追い詰めますが,あと一歩のところで逃げられてしまいます。



ここでレオンさんから闇組織JFのことについて詳しく聞くことになるのです。

それは組織の最終目標が日本国解体にあるという衝撃の事実でした。

そこでリク君たちはJFの壊滅を夏休みの最大目標に掲げたのです。



最終章

影はノアの書をイツキ君から奪還するため,誘拐計画を立てる。

森熊の源田から組織の兵隊を数名借りて実行に移す。イツキ君は誘拐されるが,

実はこれは彼とリク君,レオンさんの作戦であった。影はイツキ君の身の安全と

引き換えにノアの書を要求してきた。そこで,今までちょっとずつ製作していた精巧に

できたノアの書を渡し,組織の目をそらすことに成功した。



しかし,ノアの書にはコピーガードのかかっていない部分もあり,

多くの謎も残っています。それは今後の物語で明らかになることでしょう。



菊の華シリーズ
序章

闇組織JFを壊滅させるための組織が動き出したようです。

通称“菊”と呼ばれていました。しかし,JFもこの菊と

呼ばれる組織にスパイを潜り込ませているようです。



いよいよJFとの全面対決が始まるのでしょうか。



第1章

警察内では闇組織JFを壊滅させるための組織が結成されていました。

それが公安部の通称“菊”とよばれる部署でした。菊のリーダーは二宮神社で

神主をしていた赤神という人物でした。





そしてあのレオンさんもこの組織に所属していることが判明します。

他には,ジャズバンドグループのリーダーである青山氏,



服屋の店員である桃瀬氏,



サーカス団の団長である黄金原氏が



幹部として名を連ねていました。



リク君は山本の車を発見し,山本と源田の会話を盗聴しますが,ばれてしまい,

組織の兵隊に追われることになります。しかし,レオンさんと協力して切り抜けました。

そして,レオンさんの正体が公安警察の人間であることを見事に暴き,菊のメンバーを

紹介してもらえることになったのです。



さらに影やそのライバルとされるグレイも動き出したようです。



今後,菊とJF,少年昆虫団はどのような展開を見せるのでしょうか。



今後もリクの少年昆虫記をよろしくお願いします。