第205話 バトルヤバイヤロ1限目1 

ワクのわくわく冒険記シリーズ



*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。




・・・



・・・・



・・・・・



ワク君は激しい頭痛に襲われ意識を失っていました。

どれくらいの時間がたったでしょうか。



だんだんと意識がはっきりとしてきました。



「ああ・・うっ・・・。」



頭を押さえながら,顔上げました。







ワク君はどうやら椅子に座っていたようです。

学校で使っているあのイスです。



目の前には机がありました。

同じく学校で使っているいつもの机でした。







「いったい何がどうなっているんだ・・・。」



彼は周りを見渡しました。なんとワク君は学校の教室の中でした。

しかし,ワク君の通っている学校の教室ではありませんでした。



横を見ると,トシ君が机に頭を伏せて寝ていました。



「おい,起きろ!」



ワク君はトシ君を起こしました。



教室には何人もの人間がいました。

性別も年齢もバラバラのようです。



ある者はじっと椅子に座っています。

また,別のある者は窓からずっと外を眺めていました。



中にはお互いが知り合いなのか楽しそうに

会話をしている人たちもいました。



「う〜ん。なんだい,ここは・・・。イテテ・・・。」



トシ君も目を覚ましたようです。



「知るかよ・・・。多分,ヴォイニッチワールド(165話〜参照)の影響だろうな・・・。

元の世界に戻るつもりがまた変な世界に飛ばされたってところか・・・。」


「ええ・・・。マジかぁ・・・。」



二人は見知らぬ場所にいてもそこまで焦ってはいない様子でした。



「まぁ,そのうち帰れるだろ・・・。

出口を見つけることができれば・・・ね。」


「なるほど,確かに。」



二人がそんな会話をしていると後ろから声をかけられました。

二人の席は教室の一番前の列にありました。



???「ねぇねぇ,君たちは小学生だよね〜?」



「そうですけどあなたは?」



声をかけてきたの,女子高生でした。

隣にはちょっと頭の悪そうな筋肉質の男子高生がいました。

会話を聞いているとどうやら彼氏のようです。



女子高生「じゃあ,この教室では君たちが最年少だね〜。」



「あの,一体,ここはどこなんですか?」



男子高生「知るかよ!俺たちは公園でデートしていたんだ。

そしたら急な眠気に襲われて,気づいたらここにいた。ふざけやがって・・・。」



男子高生はイッテツ,女子高生はアヤネと名乗りました。





<アヤネ>



<イッテツ>



「じゃあ,他の人たちも同じような感じでここに集められたんですか?」



???「俺は仕事の帰りに居酒屋に寄ったんだ。」



黒板の前に立っていた中年の男性が声をかけてきました。

???「そしたら,いつの間にか酒がまわって

寝てしまったみたいでね。起きたらここにいた。」



「へぇ・・・。」



???「俺は万案商社の専務,安田だ。よろしく。」



<安田>



「どうも。ワクとこいつがトシです。」



急に見たこともない学校の教室にいた二人。

果たして元の世界に帰ることができるのでしょうか。








第206話 バトルヤバイヤロ1限目2 

ワクのわくわく冒険記シリーズ



*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




ワク君とトシ君は見たこともない学校の教室にいました。



どうやらヴォイニッチワールドからうまく

元の世界に戻ることができなかったようです。



二人は元の世界に戻るための行動をとることにしました。



「とりあえず,教室の外に出てみよう。」



女子高生のアヤネはクスクスと笑っています。



トシ君が教室の前の扉を横に開けようとしました。



しかし,堅くて開きませんでした。



「あれ,おかしいなぁ・・・。開かないよ。」



ワク君も手伝いましたが扉はびくともしませんでした。



安田「俺も試してみたが,まったく開かない。

ちなみに後ろの扉も校庭側の窓も開かない。」



サラリーマンの安田が補足しました。



???「それどころか,窓は傷一つつかないんだ。」



窓にいた人物が話しかけてきました。



白馬「僕の名前は,白馬。さっき,窓に椅子を

ぶつけてみたんだけど,全く割れなかった。」



<白馬>



彼はやれやれというポーズをとりました。

彼はかなりのイケメンでした。



年齢は20代半ばでIT系の社長だと説明しました。



「つまり,この教室からは出られない・・・?」



イッテツ「そういうことだ・・・。今のところはな。」



男子高生のイッテツは教卓の上に座りました。



ワク君は窓から校庭を見下ろしましたが,

時間は夜で下が暗く良く見えませんでした。



しばらくすると教室の黒板の上に

設置されたスピーカから音が鳴りました。



キーンコーンカーンーコーン。



どうやらチャイムのようです。

つづいてアナウンスが入りました。



放送「教室にお集まりの生徒諸君。

授業を始めますので着席してくださいねー。」



???「おい,俺たちをこんなところに

集めてどういうつもりだ!責任者を出しやがれ!」



とてもガタイの良い男がスピーカに向かって声を張り上げました。



筋肉質な腕は重い荷物を持つ仕事に携わっているように思えました。



次の瞬間。





彼の頭は吹き飛んでいました。



ブッシュー・・・。



おびただしい量の血が出ています。



教室では悲鳴があちこちで上がっています。

突如起こった現実に思考が追いついてないのが現状でした。



教室天井付近に設置されたレーザー装置から

発射されたレーザーが頭を吹き飛ばしたようです。



レーザー装置は教室の四隅に設置されており,死角がありませんでした。



アヤネ「いやぁぁ・・・。何,なんなの!?

どうなってるんのよ!?」



教室はパニックです。



「落ち着いてください!」



ワク君はあわてることなく,周囲に冷静になるように促しました。



「ひぃ・・・。死体を見慣れているオイラ達でもこれはキツイなぁ・・・。」



トシ君もなかなか冷静でした。



彼らは様々なパラレルワールドなどで多くの死んでいった人間を

見てきた経験があるので,他の人たちよりは落ち着いた行動ができました。



放送「もう一度言うよ。まずは全員着席すること。

そして机の中に二つのボタンがあるので,それを手に取ること。」



再び放送が入りました。



まだ教室内はパニック状態でしたが,全員がさきほどの男性と

同じ運命をたどりたくなかったので,席に着きました。



放送「それでは1限目の授業開始だよ〜!」



いったい何が始まるのでしょうか。








第207話 バトルヤバイヤロ1限目3 

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。






謎の教室に集められたワク君たち・・・。

スピーカからは着席の指示が出ていました。



???「一体何がはじまるんだよぉ・・・。」



ワク君の右隣に座っていたのは気弱そうな青年でした。



その青年が弱音を吐いていました。



真木「あ,僕は真木といいます。

大学2年生です。君は怖くないのかい?」





<真木>



「それは・・・こわくないと言ったら嘘になりますけど・・・。」



さらに真木の後ろに座っていた少女も怯えていました。



???「こわい・・・。」



真木は後ろの少女に話しかけました。



真木「大丈夫かい?怖いのはみんな一緒だよ。君の名前は?」



あいる「あたしはあいる・・・。中学2年生です・・・。」





<あいる>



少女は震えながらうつむいています。



トシ君はこの少女のしぐさにひかれました。



「大丈夫だよ。オイラたちがいるから何も心配ないよ!」



トシ君の方がはるかに年下なのですが自信満々でした。



あいる「うん,ありがとう。君は強いんだね。」



あいるちゃんは顔をあげてトシ君を見つめました。



「まぁね!だから何があってもオイラを信じてくれれば

大丈夫だからね!勘だけは誰にも負けないよ!」




ワク君は横からトシ君を小突きました。



「おい・・・。惚れるなよ・・・!」

「なっ何を言っているんだよ。ワク君・・・!」



トシ君が核心を突かれ,珍しく焦っています。



「わかっていると思うが,俺たちはこの世界の住人じゃない。

余計な干渉は最小限にするべきだ。」




ワク君は相変わらずの徹底した現実主義(リアリスト)でした。



「はいはい。わかっていますよ。」



あいるちゃんはそんなやり取りを見てクスっと笑いました。

それは彼女が初めて見せた笑顔でした。



突然,一番後ろの席の男が叫びました。



???「オラ!授業でもなんでも早く始めろ!」



「何だあの人・・・!さっきの人みたいに殺されちゃうよ・・・。」



トシ君の後ろに座っていたIT社長の白馬が忠告してくれました。



白馬「彼は郷田っていう暴走族のリーダーみたいだよ。

君たちが意識を失っていた時も別の人と揉めていたんだ。

あまりかかわらないほうがいいよ。」



「なるほど・・・。」



放送「それでは1限目は○×問題の授業だよ。今から全部で5問の問題を出すよ。

全てクリアできた人はこの教室から出ることができる。

ただし,不正解の場合はその時点で・・・ドカン!」



どうやら今から○×問題が出されるようです。



放送「手元にある○と×のボタンがあるからそれで解答すること。

相談するのはかまわないけど制限時間があるから気をつけてね。」



教室に緊張が走りました。



「ワク君,なるべく協力しよう!」

「はいはい・・・。」



ワク君は軽くあしらいましたが,

一応トシ君の心配もしていました。



放送「それでは第1問。『日本で一番高い山は富士山である。』

さぁ,○か×のボタンを押すように。ちなみ1度押したら変更は

できないからよく考えてから押すように。」



安田「なんだ・・・。どんな難しい問題が

出ると思えば・・・。こんなのは○に決まっている。」



トシ君は悩んでいました。



「勘で○にしよかな。」

「答えは○だからな。間違えるなよ。」



ワク君は一応助言をしました。



教室には全部で25人いましたが,全員が○を押しました。



放送「正解は・・・○でした!全員正解です!

さすが,優秀な生徒諸君!先生は誇らしいよ!

それでは第2問いくよ!」



ワク君はトシ君にアドバイスをして1問目を切り抜けさせました。



放送「第二問。『日本の警察官と教員では人数が多いのは教員である。』

さっきと同じようにボタンを押そう。」



アヤネ「え,何それ・・・。わかんないよ,そんなの・・・。」

女子高生のアヤネは彼氏のイッテツに相談

しているようですが,結論は出ていないようです。



放送「さぁ,あと30秒以内にボタンを押してね!」



安田「俺は×にするぞ。さっき○だったから今度は×な気がする。」



ワク君は何か言おうとしましたが,その前に

サラリーマンの安田氏は×を押しました。



イッテツ「俺ものった!」



イッテツも×を押しました。



アヤネ「そんな簡単に決めちゃっていいの!?でももう時間が・・・。」



アヤネが×を押そうとしたとき,ワク君がその手を止めました。



「○を押して。大丈夫,オレを信じて。」



果たしてアヤネはどちらのスイッチを押したのでしょうか。








第208話 バトルヤバイヤロ1限目4 

ワクのわくわく冒険記シリーズ



*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。






謎の学校の教室では恐ろしい授業という名の殺戮が行われていました。



第1限目は○×問題で間違えれば死・・・。



第二問目はワク君のアドバイスを受けて,

女子高生のアヤネは○を押していました。



イッテツ「オイ,アヤネ・・・。それじゃどちらかが死んじゃう

じゃねーかよ!何,ガキの言うことなんか間に受けてんだよ!」



アヤネ「仕方ないじゃない!時間なくてあせっちゃって!」



放送「時間です。正解は・・・。」



トシ君は○ボタンを握りしめながら汗だくだくになっていました。



放送「正解は○です。教員100万人に対して警察官は29万人ほどです!」



次の瞬間,ものすごい音が教室に鳴り響きました。

何かが破裂するような鈍い音です。



安田「ぐほっ・・・!」



不正解だった者の頭が吹き飛ばされて辺り一面血の海になっています。



アヤネ「いやぁぁぁ!イッテツ!!死んじゃいやぁぁぁ・・・!」



アヤネは首から下しかないイッテツを

抱きしめながら泣き叫んでいます。



この問題でイッテツ,サラリーマンの安田を含め,7人が死亡しました。



残りは18人です。



暴走族の郷田,IT社長の白馬,中学生のあいる,

大学生の真木は生き残っていました。



???「君,やるねぇ〜。今の問題,答えはわかっていたんでしょ?」



今度はトシ君の右後ろ,中学生のあいるの後ろに

座っていた人物が座ったまま,ワク君に話しかけてきました。



ワク君は後ろを振り向きました。



マスミ「私は,小川真澄。マスミお姉さんって

呼んでくれてかまわないよ。職業は新聞記者よ。」





<ますみ>



「新聞記者・・・。色々と博識みたいですね。」





放送「続いて,第3問いくよ!この画像を見てね!」



すると黒板に映像が映し出されました。



今は大きなプロジェクターなどなくても,

黒板の上部に設置した小型プロジェクター

から映像を映し出すことが可能なのです。



黒板には一般の人があまり見たことのないようなグラフが映し出されました。



アヤネ「何これ・・・?何のグラフ?」





真木「これは,ただのグラフではなく,正確にはローソクチャートって呼ぶらしいわ。

株価の動きを示したグラフだね。」



そこにはある銘柄のローソクチャートが映し出されていました。



放送「さて,第三問はこのチャートからだよ。

『この株価は次の日,上がるでしょうか,それとも下がるでしょうか。』

上がるなら○,下がると思うなら×を押してね。」



みんなは黒板に映し出された映像を真剣に見つめました。



あいる「こんなの,授業で習ったことないし,わかんないよ・・・。」



か細い声であいるちゃんがつぶやきました。



マスミ「あたしは専門が経済じゃないからなぁ・・・。政治部なんだよね・・・。」



マスミさんは頭をかきむしって悔しがりました。



「ワク君,これ・・・わかるの・・・?」



「う〜ん・・・。親の知り合いに株をやっていた人がいて,

その人になんか聞いたことがある・・・。確か・・・。」




ワク君は何かを思い出そうとしていました。



アヤネ「え,ワク君,この問題もわかるの!?」



アヤネは驚いて声に出しました。



「答えは・・・。でも自信はないよ。

チャート分析は過去の結果から未来を予測するものであって,

100%ではないからね・・・。引っかけ問題だったら

・・・ドカン!・・・だよ。」




さぁ,気になる正解は・・・。