第297話 踏みにじられた想い

 菊の華シリーズ 最終章




黄金原は背骨を折られても,

まだしぶとく立ち上がりました。



黄金原「はぁはぁ・・・。何なんだ貴様は・・・。

貴様がそんなに激高する理由は・・・なんだ・・・。」



「・・・。」



リク君は捕虫網の切っ先を彼の目の前に差し出しました。



黄金原「まさか,あの女を殺したことで

怒りが頂点に達したのか!?くはははっ!?」



「まだ死んでないよ!

今,病院に向かっているんだから!」




まさらちゃんが叫びました。



黄金原「あの女はもうダメだろ。急所を刺したはずだからな。

しかし,ホントに最初から最後まで

やっかいな女だったな・・・。はぁはぁ・・・。」



苦しそうにそう息まきます。



「何が言いたい。」



黄金原「あいつが俺に好意を抱いていたことは知っていたんだよ。

だからそれをいつか利用してやろうとじっと待っていた。

一度はうまくいったと思ったんだがな・・・。」



黄金原はもうひん死でした。



「その傷ではもう戦うのは無理だろう。

おとなしく捕まり,闇組織JFの内情についてしゃべってもらうぞ。」




黄金原「お断りだな。俺が菊の幹部として就任してから1年・・・。

はぁはぁ・・・。その間に相当の情報を組織に送っているんだ。

まもなく"菊幹部暗殺計画"は実行に移される。覚悟して・・・おくんだな。」



彼は渾身の力を込め,隠し持っていたもう1本の

ナイフをレオンさんに向かって投げつけました。



「!?」



しかし,そのナイフはリク君の

捕虫網によって弾かれました。



「しゃべりすぎだ!」



−大空一刀流− 青の衝撃(ディープインパクト)



捕虫網を巧みに使いこなし,一瞬で上空10mほどの

高さへ舞い上がり,そこから強烈な連撃を加えました。



黄金原「ぐほっ!?」



立っているのがやっとだった彼に避けられる

はずもなく,まともに全撃をくらって倒れこみました。





リク君がさらにとどめを刺そうと捕虫網を振り上げました。



「このクズ野郎・・・!!」



振り下ろした手が止まりました。



正確にはレオンさんがリク君の

腕をつかみ,制止していたのです。



「もうそこまでにしておこう。

これ以上やったら本当に死んでしまう。」


「ああ・・・。すまない・・・。」



リク君はその一言で正気を取り戻しました。



「うう・・・。」



まさらちゃんはずっと泣いていました。



「こいつはどうするんだ?」

「もちろん闇組織の幹部クラスだからね。

逮捕して色々と聞き出すつもりさ。」




赤神氏もうなずき,



赤神「そうだな。羽音々の容体も気になる。

ただちに下山しよう。」



その時,桃瀬氏が何かに気づいたようです。



桃瀬「気を付けて!私たち以外に誰かいる!」



次の瞬間,



パシュッ!パッシュ!



という音が聞こえました。



黄金原「ぐはっ・・・!?」



「なんですか,今のは!?

周りが暗くてよくわかりません!」




すでに日は落ちて,辺りは暗く,

視界がよくありませんでした。



「今のって狙撃の音だよね!?」



青山「なっ・・・。おい,黄金原が・・・。」



全員が先ほどまで意識を失って横たわっていた

黄金原を見ると,頭から血を流して死んでいました。



赤神「ばかな!?一体,何がどうなっている!?」

桃瀬「狙撃よ,彼は狙撃されて死んだ・・・。」



全員があたりを警戒し,次の狙撃に備えました。



しかし,狙撃は明らかに

黄金原氏を狙ったものでした。



赤神「緊急事態だ。すぐに県警の応援を呼ぶぞ。俺はここに残る。

お前たちは子供を連れてすぐに下山するんだ。

羽音々の容態についても後で知らせてくれ。」



「わかりました。」



各務原山にはただちに現地の警察が到着し,

赤神氏がその場に残り,現場検証に参加しました。



少年昆虫団と残りの菊の幹部たちは簡単な事情聴取をすませ,

羽音々さんが運ばれた各務原山病院へ向かいました。



手術室の前に少年昆虫団とレオンさん,桃瀬さん,青山さんが

手術中の赤いランプが消えるのをじっと待っていました。



彼女を運んだ部下の二人は,現場に駆り出されたようです。



そして,手術が終わったようです。








第298話 エピローグ

 菊の華シリーズ 最終章




手術室から一人の外科医が出てきました。



彼はこの病院の外科部長の北坂という,30代後半の長身の男性でした。





<各務原記念病院 外科部長 北坂(37)>



北坂「手術は終わりました。とりあえず一命はとりとめましたが,

予断を許さない状況なのでICUで様子を見ることになります。」



その言葉を聞いて全員が安堵しました。



「よかった,よかったよぉぉ・・・。」



抑えきれない感情が涙となって出てきました。



北坂氏は患者の移動させるためその場を離れました。



のちに判明することですが,彼の技術は相当な腕で

他県からも執刀依頼が来るほどの神の手を持つ名医でした。



外科医でありながら全身をくまなく診ることの

できる全身科医(ジェネラリスト)でもありました。



リク君はレオンさんに話しかけました。



「ねぇ,黄金原を殺したのって闇組織JFの暗殺者だよね?」

「ああ,おそらくそうだろう。桃瀬さんがこの前教えてくれた,

優秀なスナイパーがかかわっている可能性が高い。」




二人は桃瀬さんのほうを見ました。



桃瀬「この後,私も現場検証に参加するつもり

だけど,間違いなくキラーの仕業だと思うわ。」



青山「リク君といったね,君はすごいな。大人顔負けの

推理力と,戦闘能力。もはや普通の子供ではあるまい。」



青山さんはリク君をべた褒めしました。



「リク君は青山さんに褒められていいですねぇ・・・。

だぬは一瞬でも青山さんが闇の騎士じゃないか疑ってしまって

申し訳ないない気持ちでいっぱいですよ。」




青山「俺が?何か怪しい行動でもとったか?」



青山さんが聞きました。



「この前楽屋にお邪魔したときに,

電話で“グレイがどう・・・”とか言っていたじゃないですか。

グレイってJFの幹部ですよね。」


「確かにその発言は気になるな。

トシも聞いていたんだろ。」




トシ君は,



「う〜ん,そんなようなことを

言っていた気もするけどよく聞き取れなかった。」




青山「ああ,あれは,マネから電話がかかってきて何か

買ってきて欲しいものがあるか聞かれたから,

アールグレイが飲みたいと頼んでいただけだぞ。」



全員が一瞬固まりました。



「アールグレイって紅茶の?」

「だははははっ!?こりゃ面白い!

グレイはグレイでもアールグレイかよ!

まったく,人の会話はよく聞けよな!」




イツキ君に馬鹿にされ,



「仕方ないじゃないですか!

誰にでも聞き間違いはありますよ!」




リク君は少し浮かない顔をしています。



「どうしたんだい?」

「いや,黄金原が死んでしまったから

菊の幹部暗殺計画はどうなったんだろう。そもそも黄金原を

除いた4人の誰を狙うつもりだったんだろう。」




リク君の推理に桃瀬氏が,



桃瀬「確かに気になる・・・。もしかしたら作戦は

継続中なのかも。私たちも警戒を続けたほうがいいわね。」



こうして,黄金原が闇の騎士だと判明し,一つの疑問は

解決しましたが,まだ残されている謎も多くあります。



少年昆虫団は病院で一夜を明かし,長い夜が終わりました。



―少し遡り,キラーによる黄金原暗殺が終わった時間―



場所は,闇組織JFの本部であるツインタワー"バベル"。



その一室に,組織の幹部であるアヤと源田,

山本がテーブルをはさんで座ってしました。



アヤ「アタシの可愛い可愛い闇の騎士(ダークナイト)。

死んでしまうなんて可哀そうに。」



山本「よく言うぜ。そいつに仕込んでおいた盗聴器の内容を聞いて,

組織の全貌がバレる前にキラーに射殺命令を出したのはお前じゃねぇか。」







何やらきな臭い会話が漂ってきます。



源田「仕方あるまい。今回は平成のファーヴルと

菊の幹部どもが上手(うわて)だったということだ。」



山本「何も困ることはない。作戦は継続中だ。

多少変更した後,奴を刈り取る。」



彼は持っていた写真をテーブルに置きました。

その写真に写っていたのは・・・。



今は亡き小早川教授と一緒に

写っていたレオンさんでした。



彼らの作戦が今後どのように

実行されることになるのでしょうか。



  菊の華シリーズ 完








第299話 連載6周年&300回突破直前記念



編集:いよいよリクの少年昆虫記が掲載されてから6年がたちます。

今回は、作者のおりぃ氏に昆虫記にまつわる様々な質問に

Q&A方式で答えてもらうことにしました。



おりぃ:色々と物語を深く読む上で重要なことについても答えましたよ!

編集:質問は全部で15問!それではさっそく質問にうつりましょう!



Q1 リク君の生年月日は?

A 5月26日



Q2 リク君の好きな食べ物は?

  A ソバとラーメン



Q3 リク君の捕虫網はどんな仕組みになっているの?

A いずれ本編で明らかになります



Q4 リク君の技はどれくらいあるの?

Q5 リク君の技には系統みたいな区別があるんですか?

A 技についての質問が二つ来たのでまとめて答えます

 技の数はまだ登場していないものも結構あります。

技の系統は大地の一刀と二刀,

大空の一刀と二刀を使っていますが

実はもう一つ系統がありますがいずれ本編にて



Q6 リク君の通っている小学校について教えてください

A 彼らの通う小学校は地域一の悪といわれるほど荒れている学校で

君臨する三大悪童が中野木一帯を牛耳っています。

児童数は各学年約100人ほどでカリスマ児童会長と

執行部たちが校内の自治を担っています



Q7 トシ君の身長はどれくらいあるんですか?かなりでかく見えます

あと,ほかのメンバーの身長も知りたい

A 今までどこにも書いていませんでしたね。

 リク:150p イツキ:165p だぬ:155p まさら:145p

 トシ:170p レオン:185p ワク:135p カイリ:125p



こんな感じですかね。昆虫記の世界は栄養状態がよく,

この年齢でもみんなかなり大きいよ。



ちなみにこっちの世界のこの年齢の平均身長は130p・・・。

昆虫記の世界の子供はでかすぎか・・・。

ただし上限はこっちの世界とさほど変わりません



Q8 少年昆虫団の名字を教えてください

A 今はまだ内緒です。でも実はちょっとした

裏設定があるのですが,それはまた本編にて



Q9 まさらちゃんには好きな人がいますか

A たぶんいません



Q10 だぬちゃんはどうしていつも敬語ではなすの?

A きっと親が丁寧な言葉遣いなんでしょう(適当)



Q11 少年昆虫団はどうやって結成されたのですか?

A これはいずれ本編で必ず出ます



Q12 闇の組織JFはいつごろ結成したのですか?

A これも本編で必ず出ます



Q13 闇の組織で一番強いキャラは誰ですか?

A 単純な戦闘能力ではやはり山本と東條でしょうね。

ただ,彼らに匹敵する強さを持つ

人物達もまだまだでてきます。

また,御前の実力は現段階では

未知数としておきます



Q14 あと何年くらい続きますか?

A わかりません。何もなければ来年も続いていると思う



Q15 新キャラはまだまだでますか?

A まだまだ出ます。

イカレキャラもまた出ます 



編集:それでは次週はいよいよ連載6周年

&300回突破記念をお届けします。








第300話 連載6周年&300回突破記念



編集:ついに記念すべき300回ということで,作者のO氏と唯一のファンであるD氏に

今までを振り返りながら今後の展望について語り合っていただきましょう。



O氏(以下O):またまたよろしく。

D氏(以下D):ちょっと聞きたいんですけど,

この対談って需要あるんですか?



O:あ〜,たぶんないね。だって作者の自己満足だもんw



編集:いえいえ,そんなことはありませんよ。



D:そもそもこの企画はいつから始めたんですか?

O:確か100話突破記念で,わくのワクワク冒険を

やってワクとカイリが初登場。その後はスピンオフとして大活躍のワク君。



D:ああ・・・。正直,自分はあのシリーズ

つまらないと思います。早く終わったほうがいいですよ。

O:でも賢い人たちには頭脳系のデスゲームモノ

は人気があるからなぁ。賢い人には!

D:なるほど!っていやいや・・・。



編集:今までの対談や質問コーナーを通して当時は

まだ明らかになっていなかった伏線などについて振り返ってみましょうか。



D:いいですね〜。



編集:157話で掲載3周年特別企画として

初めてD氏に登場してもらっています。



O:そうだったね。当時は影(シャドー)が出てくる話

ばかりだったから山本の登場が見たいといっていたよね。

D:そうでした。最近はまた出てきましたね。

逆に影(シャドー)を見なくなりました。



O:どちらも重要キャラなのでこれからも

ドンドン出るから大丈夫。



編集:D氏はかなり伏線を読むのが得意だと言っていましたね。

赤神さんのことも重要キャラだと見抜いていました。



D:やはり予想的中でしたよね。

だって彼は菊のリーダーだったわけですから。



O:桃瀬さんのことも暗殺者だと予想していましたね。

結局は菊の腕利きスナイパーだった

わけだから半分当たっているよ。



編集:203話では4周年特別企画を行いました。

ここではそれぞれのキャラを深く考察し,

物語の振り返りを行いました。

そして昨年は250話で5周年特別企画として

D氏からの質問にお答えする企画を行いました。



D:ありましたね。自分はそんな質問を

した記憶があまりないんですが・・・。



O:ゴホゴホッ・・・!細かいことは気にしない!



編集:D氏はズバリ,闇の騎士は黄金原氏が怪しいと

ここで断言していましたね。ものすごい推理力です。



D:いやぁそれほどでも!



編集:最後にお聞きします。D氏の予想では今後,

どのような展開になると予想されますか?



D:やはり,山本とリク君の対決があるんじゃないですかね?

後は,イカレキャラが出てくるか心配しています。

O:安心してください。でますよ。



編集:それではまた次の機会に!本日はありがとうございました。



O:まだまだ物語は続きます。とりあえず,

年明けにあの冒険記が始まります。

D氏には不評ですが,一部ファンのためが

楽しめるような内容にしていきたいと思います。お楽しみに!



D:いやぁ,あれはつまらないですよ,マジで・・・ブツブツ・・・。

早く終わらせた方がいいですよ・・・ブツブツ・・・。