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第575話 夢の共演 後編 マーボーシリーズ
マーボーのウーチューブ生配信で
なぜかあのアイタが登場してきました。
二人はいったい全世界ネット
配信で何を語るのでしょうか?
以下「」のセリフはマーボー,
―のセリフはアイタになります。
「それではとっておきの都市伝説を紹介しましょう。」
―面白そうだね。
「アイタさんはこんな話をご存じですか?」
―なんだろう?
「実はこの世界はたった1つの一族に
よって支配されているんだ。」
―はぁ・・・。
「俺たちが今奴隷のように,馬車馬の馬ですらない,
車輪として働かされているのはなんでだと思う?」
―そりゃあ,社会の底辺で無能だからだろう?
「ちがうなっ!」
―いや,ちょっと言いすぎたけど,ほぼ当たっているだろう。
「俺たち平民がどれだけ仕事をしても豊かに
なれないような社会の仕組みができあがっているからなんだ!」
―すげぇ!さすがの責任転換!!
「俺たちは金持ちになることが悪だと
子供のころから植え付けられている。」
―ははは・・・。
「世界を支配している一族は元々いくつかあったらしい。」
―なるほどねぇ・・・。
「それが色々な権力抗争や表に出ない戦争などで勢力図が変わっていき,
今ではある一族が実質的な世界ナンバーワンだということだ。」
―都市伝説って色々あるんだなぁ・・・。
「彼らにとってはとある国の大統領を
決めることですら,思いのままらしい。」
それはこの世界で最大の影響力を持つ国の事でした。
「これは本当におそろしいことなんだぞ!」
彼の配信からはものすごい熱意と
本気度が伝わってきました。
「今こそ,俺やあなたのような勇者が立ち上がり,
この一族に対抗するしかないんだよ。」
―かんべんしてくれよ。
もうすぐ採用試験があるんだからよ。」
「世界を牛耳るその一族の名は―・・・。」
そこまで配信された時,突然画面が真っ暗になりました。
「あれ?
どうしたんだろう?」
「きっとデマばかり配信し続けたから,
AIの自動監視に引っかかってアカバンされたんだろう。」
彼が冷静に答えました。
「・・・。」
リク君は黙って画面を見つめ続けています。
こうしてマーボーのライブ配信は中途半端な状態で終わってしまいました。
「しかし,ホントに話題には事欠きませんね。」
「確かにねー!」
トシ君はみんなから「どの口が言うんだよっ!」と,
突っ込まれていました。
ちなみにマーボーは数日後にアカウントが復帰したようですが,
過去の投稿は運営によって消されてしまったようです。
当然収益化もはく奪されたようです。
数日後・・・。
再びパクト君の家に少年昆虫団は
集まっていました。
パクト「どうやら今度は別のライブ配信を
やることにしたらしいよ。」
「さすがに都市伝説はなぁ・・・。
今どきはやらないぜ。」
彼が的確に指摘します。
「じゃあ,今度は何を配信するの?」
パクト「どうやらまた株取引を始めるらしい。」
一同は一斉に声を上げました。
「バカなんですか!?
すでに数億失っているのになぜまた・・・。」
「というか,どこにそんな種銭があったのよ!?」
各々が言いたい放題です。
マーボーの株取引ライブ配信はまた別の機会に
取り上げることになりそうです。
☆ 次回の更新は12月20日(土)を予定しています。