第542話 カイリのかいかい怪奇譚 探索編 シーズン3
怖いお話が大好きなカイリちゃん。
稲姫先生の怪談話に興味津々な
年中さんの女の子です。
今回はどんな噺の謎を解き明かすのでしょうか。
カブクワキングの奥にある従業員用の休憩室に
カイリちゃん,まさらちゃん,イツキ君と
灰庭さんが集まっていました。
「今日はどんなお噺を
しらべてみようかな!?」
「飽きないねぇ・・・。」
イツキ君はしかたなく,
お付き合いでここにいました。
「稲姫先生のHPにデータベースが
あるから便利だよね。」
色々と怪談噺の一覧を眺めていると・・・。
「これなんか,面白そう!」
選んだのは,【呪いの木】という怪談噺でした。(195話参照)
「二人は実際にこのお話を
聞いていたんだよね?
どんな感じだったの?」
「どんなといわれても・・・。」
まさらちゃんは怖い話が苦手だった
ので返答に戸惑いました。
「オチがとにかくわけがわからなかった。
手首がどうとか・・・。」
灰庭「なかなか興味深いね。」
後ろで様子を見ていた灰庭さんが,
口を開きました。
「確か霊能力者が出てきて,
最後は殺されるんだよ。」
「うん!いいね!
この噺に隠された
真実を見つけちゃおう!」
カイリちゃんが元気に
手を挙げて宣言しました。
「やっぱり,そうなるのね。」
まさらちゃんはあまり乗り気では
ありませんが,ついていくようです。
とりあえず全員でこの物語を
再生して聞くことにしました。
イツキ君とまさらちゃんは二回目です。
「何度聞いても変な話だな・・・。」
灰庭「確かにね・・・。」
男性陣が悩んでいると・・・。
「それを今から確かめに行くんでしょ!」
カイリちゃんに火が付いたようです。
「で?感の良いカイリちゃんは
何か気づいたことでもあるのか?」
「うん!このお噺,誰かが
嘘をついていると思う!」
そうきっぱりといいました。
「え?なんでそう思うの?」
「うーん,なんとなくそうかなって!」
確信があるわけではないようです。
「まぁ,そういうカンって大事かもしれんな。」
灰庭「では,どうやって調査を進めていこうか?」
みんなが,カイリちゃんを見ました。
「二手に分かれて調査しよう!」
カイリちゃんたちはこのお噺のもとになった,
清州新衛門という人物と,
殺された霊能力者について調査することにしました。
グループはカイリちゃんと灰庭さん,
イツキ君とまさらちゃんになりました。
「清州新衛門はネットで調べたら,
元々この辺りの藩主だったらしい。」
イツキ君が検索用端末を,
起動して検索を始めました。
「ここなら自転車でいけるところだね。」
「じゃあ,灰庭さん行こっか!」
いよいよ調査スタートのようです。
次回の更新は12月14日(土)を予定しています。