リクの少年昆虫記-過去のお話-

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目次


第241話~第244話

2018/8/26

第241話 カブクワ相撲対決!前編
少年昆虫団とすなピョン団は

今日も昆虫対決をするようです。



今回はすなピョン団とカブクワ相撲

対決を行うことになっていました。







日中だとカブクワの行動が活発では

ないので,時間は夕方の6時過ぎでした。



スナ「久々に昆虫対決だ!今回は

カブクワ相撲!いいな!?」







スナ君は大声で少年昆虫団を威嚇しました。



「そんなでかい声を出さなくても聞こえているよ・・・。」

「いいよ。それでルールは?」



リク君がルール説明を求めました。



サラ「はいはい。それは私から説明しましょう~。」







すなピョン団のサラ君が前に出ました。



サラ「勝負は3対3の勝ち抜き戦です。

それぞれがお気に入りのカブクワを出して,

勝てば次の相手と勝負ができます。

そして先に全滅したほうが負けとなります。」



そして,サラ君は対決場所を指さしました。



サラ「あそこの横たわっている丸太の上が土俵になります。

あの丸太からどちらかのカブクワが落ち方が負けです。」



「なるほど。本当に虫相撲をやるんですね。」



相談の結果,先鋒,中堅,大将が決まりました。



先鋒

まさら コクワ♀

サラ ノコギリ♂



中堅

だぬ カブト♂

タコ ヒラタ♂



大将

リク カブト♂

スナ オオクワ♂



一回戦はまさらちゃんVSサラ君

はっきょ~い,のこった!



「がんばれ~,わたしのコクワちゃん!」



まさらちゃんのコクワはじっとしています。



サラ君ののこぎりが大あごを

コクワの体に忍ばせました。



そして,見事なヘッドロック!



勝者 サラ君!



「あちゃ~,負けちゃったよ。そもそもメスって

いうのがだめだったんじゃ・・・。」




トシ君が冷静に突っ込みました。



「う~ん,残念。」



二回戦

だぬちゃんVSサラ君

はっきょ~い,のこった!



果たして勝負の行方は!?



第242話 カブクワ相撲対決!後編
少年昆虫団とすなピョン団はカブクワ

相撲対決をすることになりました。



二回戦 だぬちゃんVSサラ君



「いけ~,だぬのスーパカブト♂!

サイズは超ド級の80mm!」




長くて太い角と大きな体がだぬ

ちゃんのカブトムシの特徴です。



サラ君のノコギリがさっきと同じように大あごを

カブトの下に入れて持ち上げようとしますが,びくともしません。



サラ「なにっ!?」



「ははは,それくらいじゃあ,

だぬのカブトはやられませんよ!?」




だぬちゃんは勝利を確信したようです。



彼のスーパーカブトは角を振り回し,

ノコギリを吹き飛ばしました。



勝者 だぬちゃん!



「余裕です。アームが違いますよ,アームが!」



どうやら実力が違うと言いたいようです。



「さくさく進んでいくね!

早く,僕の番が来ないかなぁ!」




リク君も今回の対決は楽しめているようです。



「そうか,この時間でもまだ暑いから

俺は早く終わってくれと思っている・・・。」




イツキ君は最初からやる気がありませんでした。



三回戦 だぬちゃん VS タコ



タコ「オイラのヒラタは力が違うよ!」







オオアゴが自慢のヒラタ♂。

サイズも75mmオーバーです。



慎重にお互いの出をうかがっています。



カブトが角を振り上げますが,ヒラタはうまくかわします。

どうやら相当,戦い慣れしているようです。



だぬカブトは少し下がってから一気に突進していきました。



しかし,ヒラタは素早くかわします。

そのすきをついて大あごでカブトを挟み込みます。



苦しくなったカブトは空に飛んでいきました。



「ああ~,だぬのスーパーカブトが逃げて行ったぁ・・・。」



勝者 タコ



タコ「よし,あと1勝で我々の勝利だ。」



スナ「よくやった,タコ!次も頑張るんだ!」



スナ君もうれしそうです。



四回戦 リク VS タコ



たこ「なんだ,君もカブトなのか。」



「まぁね。こいつが一番強そうだったからね。」



先ほどと同じようにヒラタはカウンター

狙いで様子をうかがっています。



リク君のカブトが角を相手の体の

下に入れようと仕掛けていきます。



しかし,ヒラタが角を大あごで

挟み,体をひねらせました。



デスロール!



カブトは体をひねられ,そのまま

土俵の下に落ちていきました。



「え~,うっそ~!?負けたぁ・・・。」



リク君のカブトも負けてしまいました。

今回のカブクワ相撲対決はすなピョン団の勝利でした。



オジョー「オーホッホホホ。なかなか良い試合

だったけど,勝ったのはあたしたちみたいね。」







オジョーちゃんも勝ち誇っています。



スナ「よくやった。でも俺の出番がないぞ!?」



「さぁ,帰ろ,帰ろ。」



イツキ君はすでにお帰りモードでした。



スナ「なんなら,もう1回やってもいいんだぞ!?」



「帰りましょうかー。」



カァカァ・・・。



すでに日が暮れていましたが,カラスが鳴き

始めたのでみんなは帰りましたとさ。



スナ「めったにない,俺の出番が・・・。」



スナ君の目には涙が浮かんでいました。



第243話 バトルヤバイヤロ2限目1

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




プレートに1-Aに書かれた教室の中は凄惨な状況でした。



血の臭いと肉片が焦げたような異臭が混ざり,

鼻を塞がなければ1分とその場には居られないでしょう。



床には頭部のない遺体が無数に転がっていました。



中には頭部をレーザーで破壊された際に,

体内に強力な圧力がかかり,内臓が無残にも

飛び出た状態の遺体もありました。



年齢も職業も性別も様々。



ある日突然この学校に集められ,

授業と称した殺戮ゲームに参加

させられた者たちの成れの果てです。



1限目の授業が終わった段階で生き残ったのは12人。



別世界からヴォイニッチワールドを

通してやってきたワク君とトシ君。



大学生の真木,女子高生のアヤネ,



新聞記者のマスミ,IT社長の白馬,暴走族リーダーの郷田,

郷田の子分が二人,主婦の山岡,中年の男性,気が強そうなOL。



次に向かう場所は同じ階にある特活室でした。

全員で固まってゆっくりと廊下を歩き始め,特活室を探していました。



???「どっどうして俺たちがこんな目にあわなくちゃならないんだ・・・。」



中年の男性が頭を抱えながら今にも

かき消されそうな声でそう言いました。



常に冷静沈着で大人顔負けの頭脳を

持つワク君が,中年の男性に話しかけました。



「えっと,あなたはまだお名前を

伺っていませんでしたね。

俺はワクって言います。こいつはトシ。」


「よろしく。」



トシ君もあいさつをしました。



藤田「俺は藤田。しがないサラリーマンだよ。」





<藤田>



藤田は通り一辺倒な自己紹介をした。



藤田「なぁ,そこの階段を下に降りたら,逃げられないかな?」



藤田という男が下につながる目の前の階段を指さしました。



「やめたほうがいいと思います。先ほど,スピーカー

からの指令は寄り道をせずにまっすぐ,特活室へ来いというものでした。

下に降りれば,間違いなく殺されるでしょう。」




ワク君は冷静に忠告しました。



藤田「そうか,やはり無駄か・・・。」



アヤネ「なぁ,次の部屋までもう少し距離がある。

その間に一体どうしてこんなことになったのか,

お互い確認しておかないか?」



アヤネは立ち止まり,そう提案しました。



白馬「そうだね,それがいい。」



気の強そうなOL風の女性は自己紹介をしました。



風花「私の名前は,芝山風花。風花って呼んでくれていいよ。

私は会社の事務職なんだけど,昼ご飯を買いに行ったら,

急に意識を失っちゃったんだ。」



<風花>



真木「ふむ・・・。」



真木さんも真剣に話を聞いていました。



風花「そして気づいたらここだよ,ここ!

一体どこのどいつがこんなことやりやがったんだ!

絶対にぶっ殺してやるからな!!」



と,大声を上げました。



郷田「なかなか,度胸のある女だな。気に入った。」



風花「あんたみたいな族上がりの男に

気に入られてもうれしくなんかないね!」



風花は郷田に,にらみを利かせて反論しました。



みんなは歩きながらお互いの境遇を順番に説明し始めました。



「やはり,ここは俺たちがいる世界とは別みたいだ。」



どうやら,ここにいる全員が,急に気を失い,

気づいたらこの学校の教室へ移動させられていたようです。



連れてこられる理由は見当もつきませんでした。



ただ,近年,裏世界で法律無視のデスゲームを行い,

一部の権力者や富豪を楽しませているといううわさがあるようです。



「本当にそんな現実離れしたことをするのかな~・・・?」



マスミ「報道関係者から言わせてもらうと,単なるフェイクニュースだと思う。

だけど,実際にここで行われていることは間違いなく残虐なデスゲームよ。」



話しているうちに,特活室と書かれた教室の前までやってきました。

ワク君は扉を開きました。すると,教室にはすでに先客がいました。



全員が教室に入ると扉が閉まり,

前回と同じように開かなくなりました。



果たしてワク君たちはどうなるのでしょうか。







第244話 バトルヤバイヤロ2限目2

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




スピーカからチャイムがなりました。



放送「それでは,全員揃ったね。2時間目の

授業は学活!特別活動だよ~。イエェ~イ!」



何やらテンションの高い男がしゃべっているようです。



白馬「何が始まるんだ・・・!?」



全員が警戒していました。



放送「今回は,教卓の前においてある,

トランプを使って大富豪で遊ぶよ!

やったね,みんなの大好きな

学級レクリエーションだよ~!」



教卓に目を向けると確かにトランプが何セットか置いてありました。



教室の中を見渡すとすで机が4つずつにくっつけられており,

そこのイスにすでに座っている人たちもいました。



「大富豪だと・・・。ふざけてやがる・・・。

どうせただのゲームじゃないんだろ。」




放送「それでは,ルールを説明するよ。今,この教室には1-A,B,Cの

3つの教室から生き残った生徒諸君が集まっている!

総勢32人!それぞれの机で4人一組となり,ゲームを行ってもらうよ。」



そこにいるほぼ全員が戸惑っていました。



郷田「ふんっ・・・。」



郷田の部下である金田と広野が話しかけました。



広野「郷田さん,大富豪なんてゲームやったことあるんですか?」



郷田は答えませんでした。



金田「どんなルールか知らねぇが

こっちには郷田さんがいるんだ。」



部下は強がって見せました。



放送「とりあえず,まだ席についていない生徒は席に着こうか!

椅子の裏に自分の名前が書いてあるから,立っている人もすぐに着席してね!」



それぞれが自分の名前の書かれた椅子を探し,座りました。

ワク君はトシ君と別の机になりました。



トシ君はIT社長の白馬氏と同じテーブルでした。

ワク君の机には知らない3人がいました。



それぞれ別のクラスの生き残りでした。

3人は自己紹介をしてきました。



梶田「僕は梶田。よろしくね。こう見えて,社会人なんだ。」



梶田と名乗る男性は髪はストレートで眉毛は

整えてあり,見た目は高校生のような童顔でした。



秋名「俺は秋名。こいつとはここに来る前

からのダチなんだ。つまり梶田と同い年。」



一方,秋名と名乗る男性は頭の毛は薄く,

ひげが濃く,見た目は30代後半に見える容姿でした。



木戸「木戸よ,よろしく・・・。」



木戸と名乗る女性は面倒くさそうに自己紹介をしました。



服装は派手でどうやらスナックで働いているような感じがしました。

化粧も濃く,酒でのどがつぶれているのか声もかれていました。





<左から梶田 秋名 木戸>



ワク君は自己紹介をしました。



梶田「トランプゲームを始めるみたいだけど,みんなで協力していこうね。」



梶田さんは気さくで思いやりがあるような性格に見えました。

ワク君は隣の机に座ったトシ君に目をやりました。



同じ教室で生き残った白馬氏と一緒なので少し安心しました。



放送「それではルールを説明するよ。一回しか言わないからよく聞いてね!」



スピーカからの放送はルールを以下のように説明しました。



・手持ちのカードが全てなくなればあがり

・勝負は1回のみ

・2が一番強く,1,Kと続き,3が一番弱い



・階段あり。階段とは同じ柄で3枚以上の数字が

連番になっている手札のこと 例:3(ハート) 4(ハート) 5(ハート)

・同じカードを4枚以上,階段を4枚以上同時に出した場合,革命となる

・革命になると強さの順番が逆転する 3が一番強く,2が一番弱くなる



・ジョーカーは2枚ある

・上がるときに,2(革命時は3),ジョーカー,8であがってはいけない。

ただし,ジョーカーを使って階段にした場合はその限りではない

・ジョーカーを単体で出したときは,2より強いカードと

して扱うが,スペードの3で返すことができる



・8切りあり 8を出すと場が流れて自分の番になる

・Jバックあり。出したときにバックするか宣言すること。

バックした場合,場が流れるまで場に出ている数字より下のカードしか出せない

・場に出された柄と同じ柄を出した場合,しばりとなり,以降もカードが

流れるまで同じ柄しか出せない。途中から縛ることも可能



・カードを出さないとき,出せないときはパスが可能

・全員がパスすると場のカードが流れ,最後にカードを出した人から好きなカードを出せる



放送「ゲームのルールは以上だ!続いてはプレー中の



注意点について説明しておこう!」



郷田「まだ,あんのかよ・・・!」



郷田は机に脚をかけて不機嫌そうに愚痴をこぼしていました。





第245話~第248話

2018/9/24

第245話 バトルヤバイヤロ2限目3

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




放送「プレー中の注意点について説明するよ!

まず,1位と2位が決定した時点でゲーム終了!

3位以下は死んでもらうよ~!残念!」



教室がざわつきました。



ほとんどの人が今の放送を聞き,人の死を軽く

扱うような内容に恐怖を感じていました。



「まじか・・・。また人の死を見るのか・・・。」



トシ君は先ほどの丸丸ちゃんの死が頭から離れないようでした。



放送「それから,対戦中の協力プレイや協力的な言動は禁止。

話すこと自体は禁止しないけど,誰かを助けるための発言や

自分のカードを見せたり,言ったりすることは禁止ってことだ!

逆に言えば,会話で相手を嵌めるのはOKだ!

どんどん暴言やフラグを言って,相手を貶めるんだぞ!」



白馬「無茶苦茶言いやがって・・・!」



白馬氏はこぶしを握り締め,ぶつけ

ようのない怒りをため込んでいました。



放送「場合によっては,早く対戦が終わることも

あるかもしれないが,他の友人を助ける行動も禁止だよ!

不正が発覚すればその時点でドカン!だから気を付けてね。」



「(くそっ・・・。トシの対戦で助言することは不可能ってことか・・・。)」



先ほどまで束になって教卓に置いてあった

トランプがいつの間にか目の前にありました。



そして,自動的にそれぞれの手元に配られていきました。



真木「すごいな・・・。これはどんな仕組みだ・・・。」



ワク君から二つ離れた席にいた大学生の真木氏はその技術に驚いていました。



「(この世界は俺たちがいる世界よりも少し未来なのか・・・?)」



放送「全員にカードが配られたようだね。

カードの整理が終わったら,各自ゲームを始めよう!」



順番はじゃんけんで勝った人から時計回りに進めることになりました。



梶田「ワク君だっけ?さっき色々と難しい説明があったけど大丈夫かな?」



「ご心配なく。1回聞けば大体のことは理解できるんで。」



トシ君には無理なことをサラッと言える

ところがワク君のすごいところでもありました。



ワク君の持ち札は以下のようになりました。



3? (5? 5? 5?) 6? 7? 8? (10? 10?)

K? (1? 1?) 2? ジョーカー(以下jo)全部で14枚



「(う~んjoもあるし,悪くはないな。ただ,3,2が

1枚しかないからうまく立ち回らないと振り回される恐れがあるな・・・。)」




ワク君がいるテーブルは1番手が,スナックママのような木戸という女性,

2番手が人が良さそうな梶田氏,3番手がワク君,最後に秋名氏となりました。



ワク君は始まる前に



「この中の二人は死んじゃうことになるけど・・・。」



と言うと,



梶田「残念だけどそうなるね。一番若い,ワク君をなんとか勝たせて

あげたい気持ちもあるけど,協力はできないことになっているからね・・・。」



梶田氏は残念そうにため息をつきました。



木戸「ごちゃごちゃ言ってないで,始めるよ!」

相変わらずのしゃがれた声でした。



木戸は3?を出しました。(以下 名前:出したカードで表示)



木戸「あんまり,やったことないゲームだけど,

たまにお客さんがやっているのを見たことはあるんだよね。」

梶田「なるほど,それはよいことですね。」



梶田氏:4?



「5は崩さず,縛らずいくか・・・。」





ワク:7?



ワク君は大人顔負けの頭脳で

勝ち残ることができるのでしょうか。



第246話 バトルヤバイヤロ2限目4

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




2時間目は特別教室で死のトランプ

ゲームをすることになりました。



ゲームの名前は「大富豪」。



ワク君の残りの手持ちのカードは,

3? (5? 5? 5?)6? 7? 8? (10? 10?)  K? (1? 1?) 2? ジョーカー(以下jo)



ワク君は7?を出しました。(以下 名前:出したカードで表示)



秋名:パス



木戸:?8 8切り



木戸「これが8切りだったよね。

悪いけど切らせてもらうよ!」

梶田「どうぞ,どうぞ。」



梶田氏は笑顔でそう言いました。



木戸:(4? 4?)



梶田「ここはパスかな。」



「(・・・。ペアか・・・。ならば・・・。)」



ワク:(10? 10?)



秋名:(Q? Q?)



秋名氏の出したQペアに対して

誰も出さず,流れました。



秋名「よし,革命だ!」



秋名:(K? K? K? jo)革命



「(この秋名って奴,序盤から仕掛けてきたな。

しかも次に自分の番が回ってくるのは一番最後か。

厄介だ。しかし,これでジョーカーを持っているのは俺だけ。

うまく立ち回ればなんとかなる。)」




この革命も誰も返しませんでした。



秋名「さらに攻めるよ~!生き残るのは俺と梶田だ!」



秋名:1?



木戸「何言ってんだよ。生き残るのはアタシだよ!」



木戸:J? バックせず



革命中なのでそのまま数字が小さい方が強いまま進みます。



梶田:パス



「(8?で切って権利(=自分の番)を取りたいところだけど,

この梶田って男が何を考えているのか,わかりにくい・・・。まだ動けない・・・。)」






ワク:パス



秋名:6?



  秋名「順調,順調!」



秋名氏は順調にカードを出せているようです。

残りの全員がカードを出さなかった

ので,秋名氏からとなりました。



秋名:(9? 9?)



木戸:(7?  7?)



梶田氏とワク君はパスをしました。



木戸「アタシももすうぐあがれそうだよ!

もういらないカードをどんどん捨てちゃえ!」



木戸:(2? 2?)



梶田:J? J? バック



梶田「ワク君のために説明しておくと,革命中にバックを

コールしたのでこれよりも上のカードじゃないと出せないよ?

革命中だし,今のうちにJ以上のカードを出してもいいんだよ。」



「ご心配なく。ルールは全て理解しているって言ったでしょ。」



ワク君はそっけなく返事をしました。

そして,1のペアは出さずに温存することにしました。



ほかの二人もパスをしたため,

梶田氏から再びカードを出します。



そのカードとは・・・。



第247話 バトルヤバイヤロ2限目5

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




ワク君の残りの手持ちのカードは,

3? (5? 5? 5?) 6?  8?  K? (1? 1?) 2? ジョーカー(以下jo) 残り11枚



死の「大富豪ゲーム」は続きます・・・。



梶田:8? 9? 10? J? Q? 8切り階段革命返し





木戸「何っ!?」

秋名「え,ちょっ,ちょっと・・・!」



突然の革命返しに戸惑っているようです。



「(やはり,ここで動いてきたか。序盤であまり

カードを出さなかったのはこの階段を崩したくなかったからか。)」




8切り階段なのでさらに梶田氏の番になります。



秋名「おいおい梶田。なんで革命返しなんて

するんだよ!これじゃあ,俺が勝てないだろうが!」



梶田氏の友人である秋名氏が声を荒げていました。



梶田「大丈夫だよ。僕が1番に上がり,

そのあと,君が上がれるように,考えてあるから。」



秋名「ほっ本当だろうな。」



秋名氏は確認をしました。



梶田「ああ,大丈夫だよ。」



「(いや,それは嘘だ。この人は多分,自分があがることしか考えていない。

なぜなら,今まで場に出たカードから推測すると,秋名氏の残った

4枚のカードは低位から中位のカードしか残っていないはずだからだ・・・。)」




ワク君の推測通り,秋名氏は革命を返されることを想定して

いなかったので手札には低位,中位カードしか残っていませんでした。



梶田:9?



「(やはり・・・。8以下のカードを出してこない。

俺に切らせて,革命返しされるのを警戒しているのか・・・?)」




ワク:K?



革命中に上位カードをほぼ出して

しまった二人は何もできませんでした。



梶田:A? 縛り



「(こいつ・・・。何を企んでいる・・・!?)」



梶田「ワク君,どうする?パスかな?」



「(自分がここで2を出せば,この後の,定石は・・・1ペアを捨てて,

5とjoで革命返し,そして,8切り,3?,6?で上がりだ・・・!

こいつ,まさか最初から俺に革命返しをさせる気でいたのか・・・!?)」




ワク:2?



「(まぁいい・・・。とりあえず自分が

しっかりと勝ち切ることが大事だ!)」




最強カードなので場が流れます。



ワク:(1? 1?)



これも全員出せません。

さらにワク君の番です。

ワク君は先ほどの手順通り進めます。



ワク:(5? 5? 5?)jo 革命



秋名「やった!再び革命がきたー!

これで俺が助かる!梶田の言った通りだな!」



ワク:8? 8切り



ワク:3? ジョーカーがすでにないので誰も返せない



ワク:6? 上がり 



「(ふーっ・・・。よし,生き残った。)」



木戸「え,マジで!?こんなチビちゃんが1番!?

ちょっと待ってよ。助かるのは二人だけでしょ!?あと一人ってこと!?」



秋名「ああ,そうか・・・。これじゃあ俺と梶田の

二人が助かることはできないってことかよ・・・。」



秋名氏は下を向き悔しそうなしぐさをしました。



梶田「まぁ,そういうことになってしまったね。」



秋名「じゃあ,俺が勝ってしまってもしょうがないよな。

だって,このままいけば,俺の有利は変わらない。」



秋名氏の先ほどの悔しそうな態度はフェイクのようでした。



秋名:4? 



秋名「(残りは3?と7?10?だけ!この勝負もらった!)」



残り1名の勝者は・・・。



第248話 バトルヤバイヤロ2限目6

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




秋名:4?



秋名「さぁ,お二人さんはパスかなー?」

木戸「アタシはないよ・・・。」



梶田氏が大げさに振りかぶり,

1枚のカードを場に出しました。



梶田:3?



秋名「おいおい。なんだと!?」



まさに神の一手のごとく,勝負を決めるカードでした。



「(やはり,スペ3を持っていたか・・・。いざとなったら,

俺のジョーカーをこいつで無効化するつもりだったな・・・。)」




梶田:8? 8切り



梶田:2? 上がり(革命中なので2あがりOK)



梶田「すまない,僕が勝ってしまったようだ。」

秋名「なんだそりゃ!?俺を裏切るのか!?騙したなー!?」



秋名氏は発狂して立ち上がりました。



梶田「ふふっ。騙すつもりはないよ。ただ,君も先ほど

僕を出し抜いて生き延びようとしたでしょ。」



秋名氏は梶田氏の胸ぐらをつかみました。

その手を梶田氏が振り払い,言い放ちました。



梶田「君は昔から出しゃばりで,うざかったんだよ!

やっと死んでくれて清々するよ!じゃあね!」



その瞬間,天井に取り付けられた装置からレーザーが発射され,

秋名氏と木戸氏の頭が吹き飛び,粉々になって飛び散りました。



秋名「ぐふ・・・。」



ワク君と梶田氏は相当の肉片と返り血を浴びましたが,

顔色一つ変えることなく立ちすくんでいました。



そして,ワク君が梶田氏に話しかけました。



「ねぇ,最初から俺を先に上がらせて,

自分が2位で上がるつもりだったんでしょ?」




梶田「へぇ・・・。僕の予想通り,

君は相当賢いね。僕の目に狂いはなかった。」



梶田氏はにこにこと笑いながら答えました。



「なぜ,俺が勝ち残れると思った?見た目はただの小学生だぞ。

普通,まっさきにカモにしようと考えるだろ。」




梶田「このゲームが始まるとき,ルール説明があったろ?あの時,

君はルールを一度ですべて理解したといっていた。

開始後,しばらく様子を伺っていたが本当に理解していると確信した。

相当,頭が切れるんだろうと思ってね。僕の作戦に利用させてもらったのさ。」



梶田氏は頭部のなくなった秋名氏の死体を足蹴にしながらそう言いました。



「なるほど。俺はまんまとあんたに利用されたってわけか。

だが,次はこういうわけにはいかないぜ。

特に友人だった奴の亡骸を足蹴にするような男にはな。」




ワク君はそう言って,その場を離れました。

先ほど2名の死者が出ましたが,他のテーブルでは

それどころではありませんでした。



何せ,負ければ自分が彼らのようになってしまうわけですから必死です。



ワク君はトシ君が対戦しているテーブルにやってきました。

そしてトシ君のカードを後ろから見てみました。



その時,トシ君が叫びました。



「だぬちゃん,プリーズ!だぬちゃーん来ておくれー!

だぬちゃん相手なら勝てるんだー!イツキはダメだ!オイラをすぐはめるから!」






意味の分からないことを言っていました。



トシ君と対戦していた中年の男性が急に立ち上がりました。



男性「もう,こんなこといやだ!嫌だ~!」



そう言って,扉に向かって走り出しました。

どうやら逃げ出すつもりです。



しかし,抵抗もむなしく,容赦ない

レーザー光線によってその場に倒れました。



さらに,もう一人がパニックのあまり,

出せないはずのカードをその場に出してしまいました。



これが不正行為とみなされ,同じく中年の

男性はペナルティで頭を吹き飛ばされました。



運よく,そのテーブルにいた白馬氏と

トシ君は生き残ることができたようです。



第249話~第252話

2018/10/28

第249話 バトルヤバイヤロ2限目7

ワクのわくわく冒険記シリーズ

*本作は登場人物が多岐にわたるためイラストは基本的に白黒ラフにします。

また本作はグロテスクなシーンを含みます。ご注意ください。




トシ君は運よく生き残ることができました。



「冷や冷やさせるなよ・・・。今回ばかりは

死んだと思ったぞ。本当に悪運だけは強いな。」


「まぁね!」



そして,他のテーブルでも

次々とゲームが終了していったようです。



頭を吹き飛ばされて倒れていき,

死体の数だけが増えていきました。



その様子に耐えられず多くの人が正気を失っていました。

しかし,まだ教室から出ることはできませんでした。



放送「キーンコーンカーンコーン。」



白馬「チャイムだ・・・。」



教室にチャイムが鳴り響きました。



放送「生き残った,生徒諸君!おめでとう!

2時間目の学活は楽しめたかな?

3時間目はみんなの大好きな体育だよ!

1階に更衣室があるから,体操服に着替えて,

運動場に集合だ!放課は10分間しかないから急ぐように!」



放送が切れると,教室の扉が開きました。



生き残った真木氏がワク君たちに話しかけてきました。



真木「やはり,君たちは生き残ったんだね。

本当にすごい子供たちだ。白馬さんも無事みたいだね。」



白馬「おかげさまで何とかね・・・。」



白馬氏もやれやれといった感じでした。



「真木さんも無事で何よりです。」



しかし,真木氏の表情は明るくありませんでした。



真木「僕はなんとか,勝ち抜けたんだが,記者のマスミさんは

ダメだった・・・。僕を助けるためにわざと負けてくれたんだと思う・・・。」



真木氏は涙を流しました。



「マスミさんの死を無駄にしない為にも生き残りましょう。

そして外に出てここで行われた残虐な行為を公にする必要がある。」




ワク君が真木氏を励ましました。

今回のデスゲームでは,32人中半分の16人が生き残りました。



1-Aの教室から生き残ったのは,



ワク君,トシ君,大学生の真木,女子高生のアヤネ,IT社長の白馬,

暴走族リーダーの郷田,主婦の山岡,気が強そうなOL風花の8人でした。



中年サラリーマンの藤田氏や郷田の

部下も犠牲になってしまったようです。



アヤネ「よかったー。知り合いがいるー。」



アヤネがワク君たちに近づいてきました。



アヤネ「さぁ,早く1階に行こうよ。時間がないよ!」



いつの間にか教室の扉が開くようになっていました。

生き残った16人は1階へ向かい,男女それぞれの更衣室を見つけました。



そこには,ロッカーがあり,自分たちの名前が書かれていました。



中を開けるとゼッケンの張り付かれた体操服がハンガーにかかっていました。

急いでそれに着替え,土間から運動場へ出ました。



外は真っ暗でした。星の光も見えません。



また,校舎の外には建物が一切ないようです。



真っ暗な空間に校舎と運動場だけが浮いているような状態でした。



外は真っ暗でしたが,運動場には照明灯がいくつも

とりつけられており,明るさには不自由しませんでした。



グランドに立っていると突然,放送が入りました。



放送「さぁ,次の授業が始まるよー!!」



「今度は何が始まるんだ・・・!?」



この運動場で何が始まるのでしょうか。



第250話 5周年特別企画 前編 
編集:今回は作者おりぃけん(以下k)と編集者(以下―)が

読者からの多くの質問にお答えする企画です。



―それではさっそく読者からの質問

メールを読ませていただきます。



k:どうぞ。



―『いつも楽しく読んでいます。質問というかお願いなんですが,

早く本編を進めてほしいです。以前,最終回までの構想はできて

いると聞きましたが,今はどのあたりまで進んでいるんですか?』

と読者D氏からメールをいただきました。



k:いきなりぶっこんで来たねーw

本編はまぁ,ぼちぼち進めますよ。

なるべく夏の時期は本編を進めるのを

避けていたんだよね。気づいた人いるのかな?



―それはなぜでしょうか?



k:だって,夏は昆虫のことが知りたくてHPを

見に来てくれる人が多いでしょ。

そこにこんな昆虫を採集しない

イカレた本編の物語をやっちゃったら,

見に来こなくなっちゃうでしょーw



―いやいや,そんなことないと思いますけど・・・。



k:どこまで進んでいるかと聞かれたら,

全物語の2割は進んだくらいかなー・・・。

途中で面白い話を思いついたらさらに長くなるかも。



―先は長そうですね。続いての質問が来ています。

『スナぴょん団の活躍がもっと見たいのでたくさん出して欲しい。』

これも要望ですね。読者D氏からです。



k:そうだね。考えておくよ。そのうち大規模なヴィート

対決をやるつもりなんだよ。いつになるかわからないけどね。



―わかりました。それでは次は,『菊の華シリーズに出てきた組織のスパイ,

闇の騎士(ダークナイト)は誰ですか?自分は黄金原さんが怪しいと思っています。』

という質問ですがこれは答えられないですよね・・・。ちなみに読者D氏からです。



k;そうだね,次の菊の華シリーズ最終章で黄金原氏は警察内部で

〇〇を見つけるんですよね。闇の騎士の正体は〇〇で・・・(以下省略)



―これは,ここまでですね。次の章が待ち遠しいところです。次に行きます。

『昔,山犬の南雲が山本氏が簡単に人を殺すことにビビっていましたが,

菊の華シリーズで躊躇なく人を殺しているシーンがありましたよね。

あれはどういうことですか?』と来ています。なかなか核心をついていますね。D氏からです。



k:というか,D氏からの質問多すぎだろw他にきていないのかよ!?



―ないですね。質問は全てD氏からです。



k:読者から多くの質問って多くの読者からの

質問じゃなくて一人の読者がたくさん質問しているのか・・・。



―それで,この点についてはどうなんでしょうか?



k:これはですねー・・・。次かその次の章にかかわってくることでもあるんだよね。

今,簡単に言えることは南雲氏も人殺しの経験が増え,自信がついたということ。

組織の命令に従ってターゲットを殺らなければ,

自分が山本に殺されてしまうことを学んだんでしょう。

その過程でだんだんと冷酷になってきた,と。



―なるほど。それが次回の新シリーズで描かれるということですか。



k:うーん,次回かその次か,もしかしたら書かないかも。

これは裏設定だからね。あくまでも主人公は

リク君なのでそこを中心に書いていきたいかな。



―それでは最後の質問です。『本当に後松君はあの話で最後なんですか?

今,彼はどうなっているんですか?非常に気になります。

自分は彼が組織のボス,御前だと思っています。

そして彼の実力は全類最強でリク君たちが苦戦する話が読みたいです。』



k:それもD氏からだね。彼は後松君大好きだよねw

まぁ,そういう質問や要望も来ることは予想していてね。

せっかくの5周年企画なので他にも何かやりたいと思っていたんだよね。



―と言いますと?ああ,長くなってしまったので後半に続きます。



k:ああ,そう。



第251話 5周年特別企画 後編 
―もう一つの企画の前に私からもいくつか質問させてください。



k:うん,かまわないよ。



―前回の3周年の読者対談企画ではストーリーに関する質問や話題が出ました。

今回は少年昆虫記の裏設定や制作事情などをお聞きしたいのですが。



k:なるほど,いいよ。なんでも聞いてね。



―まず,毎週掲載するストーリーはどれくらいのペースで書いているんですか?



k:本編の各章は全て書きあがってから1話ずつ掲載するようにしているよ。

そうでないと,後で伏線や矛盾点に気づいても直せないからね。

今も菊の華シリーズ最終章を書いている途中なのでもう少し

したら掲載できるかも。でも,年内は無理かな・・・。



―その話はどこで考えているんですか?



k:いつも考えているよwお風呂とか寝る前とかでも考えている。

そして思いつたらメモやPCに打ち込んでおくよ。

まぁ,以前も言ったけど,だいたいはテキトーだよw



―なかなか大変ですね・・・。でも,そこまでやるから

裏設定や伏線もかなり深く考えてあるわけですね。



k:それから1つの話に載せる量も決まって

いるしね。計画的にまとめるのが大変・・・。



―それはA4用紙にすると約1枚ですよね。

文字が多くても少なくてもほぼ1枚。



k:そう,だから会話ばかりの回だと

文字数は少なくなるwたまにオーバーするけどね。



―ストーリー的なこともいくつか伺います。

誰にも気づかれていないだろうという伏線ってあるんですか?



k:ああ,いくつかあるよ。伏線だと匂わせておく場合もあれば,

そうじゃなくてこっそり書いてあることもあるからね。

例えば○○と△△が××とかね。

〇〇が好きな△△は実は組織が開発した××で・・・などなど。



―それは初めて聞きました!しかし,

まだ公表はできない内容ですね・・・。



―もう一つお聞きします。以前,イツキ君の過去編で少し

触れられていた三大悪童という人物たちがいましたよね。

3周年特別企画対談でも話題になりました。



k:そうだっけ?



―その人物たちが中心になるストーリーも

今後展開していくわけですよね?



k:うん。そうなるね。裏設定はかなり細かく考えてあるんだけど

なかなか出すタイミングがなくてね。

来年か再来年には動きがあるんじゃないかなー。

ワク君の話もやっているからなかなか出すタイミングが・・・。



―そういえば,その特別対談で読者のD氏が

予想していたことが当たっていましたね。

赤神氏が重要なキャラになることや第三勢力に

所属していることなどを予想していました。



k:確かに。赤神は公安組織である菊の華のリーダー。

少年昆虫団,闇組織JFとは別の第三勢力だね。



―最後に教えてください。今まで一度しか出ていない

キャラの再登場はあるんでしょうか?例えばパクト君とか・・・。



k:いい質問だね~。それがさっき言おうとしていた企画に繋がるよ!



―どういうことでしょうか?



k:ずばり,5周年特別企画!

イカレキャラ4週連続登場企画だよ!



―えええっ!!!??ちょっ,

それはどういうことですか!?聞いていないですよ。



k:うん,今,初めて言ったからねw



―4週も続けてイカレキャラばかり

出るんですか!?あの後松君もですか!?



k:それはまぁ,お楽しみということで。というわけで,

来週から4週にわたり,イカレたキャラが

登場する話になりますのでご期待ください!!



―はい,なんか心配になりましたが,期待しています。

それでは来週からはもう一つの企画をお楽しみください。!



第252話 アイタタなアイタ君 
少年昆虫団がだぬちゃんの家で

遊んでいるとチャイムが鳴りました。



だぬちゃんが出ていくとそこには

30過ぎのおじさんが立っていました。



彼の名前はアイタ君。



どうやらだぬちゃんの知り合いみたいです。





<アイタ君>



「誰だそいつ?」

「ああ,彼は近所に住んでいるアイタ君です。

もともとだぬの父さんの知り合いだったんですよ。」




だぬちゃんはアイタ君をみんなに紹介しました。



アイタ「やぁ,こんにちは。」



みんなは元気よく挨拶をしました。



「今日は何か用ですか?」



とだぬちゃんが聞きました。



アイタ「実は来月,教員採用試験の2次試験があるんだ。」



「採用試験?学校の先生になるの?」



アイタ君はうなずきました。



アイタ「俺は採用試験を20代から

受け続け,今年で13回目なんだ。」



「受けすぎでしょ!どんだけ落ちてるの!?」



アイタ君はトシ君の言葉でしょぼくれてしまいました。



「それで?」



アイタ「いつも2次試験の面接で落ちるんだよ。だから何がだめなのか,

実際の小学生と触れ合ったらわかるんじゃないかって思ってここに来たんだ。」



アイタ君は採用試験に合格するためにだぬちゃんたちを訪ねてきたようです。



「う~ん,それだけ試験に落ちるって

ことは何か致命的な欠点があるんだろ。」




イツキ君がズバッといいました。



「ええ,そうですよ。そのうちわかります。」



ヒソヒソ声でイツキ君に言いました。



「じゃあ,せっかくだから,街中を一緒に歩いてみようよ。

アイタさんのことを知れば何かアドバイスできるかも!」




やさしいまさらちゃんの言葉にアイタ君はうれしくなりました。

みんなは地元の中野木商店街を歩くことにしました。



すると向こうからガラの悪い

高校生が数人が近づいてきました。



イツキ君が睨みを利かせると・・・。



アイタ「おいおい,見んな,見んな!?

からまれたらどうするんだ!?」



「ああ!?何情けないことを言ってんだ?」



アイタ君は急におどおどし始めました。



「だめな原因はこれ?」



リク君がだぬちゃんに尋ねました。



「全てですよ。もともと彼の本名は

岩田っていうんですが,あまりにも性格が

イタイのでアイタってあだ名がついたって

いう説もあります。別の説は岩田の頭文字が

IだからI田君と呼んだのが始まりだとか・・・。」




みんなは納得しました。



「よし,こうなったらアイタ再生会議を開く!!

今から,カストに集合だ!!」




リク君の提案でアイタ君を教員にするため,

社会常識を身に着けさせるための

再生会議がチェーンレストランのカストで

開かれることになりました。



しかし,4時間にわたる再生会議が行われたが

何の実りもなく終了してしまいました。



「いや~,だめだ。あいつはダメすぎる。

もう教員あきらめたほうがいいですよ!」




アイタ「おいおい,そんなこと言うなって!?俺は諦めんぞ!」



彼が再登場するときには合格しているのでしょうか。



楽しみに待ちましょう。



第253話~第256話

2018/11/18

第253話 全類最強の男
少年昆虫団のリク君は二本の捕虫網,

天照と月読をかまえ,目の前の敵と対峙していました。



「まさか,あんたが闇組織JFのボス,御前だったとはな・・・。」



御前「いかにも,吾輩が御前である。」



その姿は皆が一度は見た姿でした。



「信じられん・・・。」



イツキ君も驚愕しています。



御前の正体とは・・・後松君だったのです。





後松「無理もない。脅かせて

しまって申し訳ないと思っている。」



ここは,闇組織JFが所有するビルの最上階。

そこに御前である後松君と少年昆虫団が対峙していたのです。



「まさか,本当に後松君がラスボスだったなんて・・・。」

「おまえを倒して日本を守る!」



リク君は後松君にとびかかりました。



しかし,後松君はひらりとかわし,

リク君の背後に立ちました。



後松「遅い。まだ,トンボのほうが早く飛べるぞ?

昔,よくトンボの翅をちぎって遊んだものだ。」



余裕の後松君。さすが,組織のボス御前です。

リク君の攻撃はほぼ通じませんでした。



「はぁはぁ・・・。馬鹿な・・・。こんなことって・・・。」

「リク君,こうなったら奥義を使って!!」



まさらちゃんが叫びました。



「よし,大地一刀流奥義・・・。」



―愛・地球博(ラヴ・アンド・ピース)―



後松「効かないねぇ・・・,そんな技・・・。」



後松君は片手一本でリク君の奥義を跳ね返しました。

その勢いでリク君は地面にたたきつけられます。



「ぐはっ・・・。」



後松「冥途の土産だ・・・。吾輩の自慢話をしてやろう。」



後松君は自分語りを始めました。



「え??ここで???」



後松「吾輩は生き物が大好きでな。

金魚やフナを飼育ケースで飼っていたんだが,

世話をするのが面倒でな。ほっておいたら,

死んでしまい,悪臭が立ち込めるようになった。

あれは臭かった・・・。」



御前は何やら自分の飼育話をしているようです。



「むちゃくちゃだな・・・。」



後松「さらに,セミやバッタを捕まえては,

足をちぎったり,カマキリに食わせたりした。

ああ,楽しい日々だったなー。」



何やら遠い目で懐かしんでいます。



後松「さて,話は終わりだ。全類最強の力で

全てを終わらせてやろう!」



「本当にむちゃくちゃだ・・・。」



後松「アルシ~ンドヘ~ッド!!!」



猛烈な光とともにリク君たちは

消滅してしまいました・・・。



彼らの昆虫物語は始まったばかり!

作者の次回作にご期待ください!



リクの少年昆虫記 ~完~



場面はいつもの四町公園の遊具でした。



「どうですか。だぬが考えた後松君が

実は御前だっていうストーリー。面白いですよね!?」


「・・・。」



どうやらだぬちゃんが作った

漫画の原稿を読んでいたみたいです。



「これを週刊少年ヘンプにもっていけば

デビューできるんじゃないかって思うんですよ。」


「まぁ,そう思うならもっていけばいいんじゃない・・・?」



だぬちゃんはこの後,少年ヘンプに持ち込んだようですが,

面白さ絶対主義のヘンプではデビューできませんでした。



本物の後松君はまだ病院で入院し,

生死をさまよっているようです。



いずれ退院するのでしょうか。



第254話 テニヌの玉子様!?
少年昆虫団のリク君とイツキ君とだぬちゃんの3人は

テニスの小学生無料体験コースに参加していました。



「だぬが来るとは意外だったな。」

「こう見えてテニヌの玉子様を

見て鍛えてますからね。だぬのアームを見たら驚きますよ。」




どうやら漫画で得た知識で自分の腕が

相当うまいといいたいようです。



3人がテニスコートでストレッチを

しながら待っているとコーチがやってきました。



???「おはようございますー!!」



そのコーチはとても大きな声で挨拶をしてきました。

みんなはその声に少し戸惑いを感じながらも挨拶をしました。



竹岡「よろしい。俺の名前は竹岡重三!

元グットテニスプレイヤーだ!」





「なんか,暑苦しい人だな・・・。」



竹岡「では,さっそく練習に入ろう!

まずは見本を見せるからよく見ておくように!」





竹岡コーチはサービスラインに立ち,

ボールを真上に投げました。



その高さ約30m!



「おいおい,高く上げすぎだろ・・・!?」



竹岡コーチは屈伸し,前進をバネの

ように反発させ,ジャンプしました。



そして,回転がほとんどかからず,

速いスピードを出せるフラットサーブを放ちました。



ギュウウウン!!!



その球はもの凄い速度で手前のコートに入りました。



ボッコ~ン!!



その衝撃はすさまじく,3人は

たっているのがやっとでした。



「うおおおおお。これはテニヌの

玉子様の高速サーブを超えてる!?」




あまりの威力にテニスコートの一部が

めり込むように破壊されました。



竹岡「さぁ,次は君たちがやってみるんだ!」



「できるかっ!!」



おもわずイツキ君が突っ込みを入れました。



「今日一日しか無料体験はないんだから,

試合形式で教えてください。」




リク君が頭を下げました。



竹岡「そうか,それもそうだな。じゃあ,特別に君たちは3人で

コートに入りたまえ。俺はこちら側にたつ。1対3で教えてあげよう。」



そう言って,場所を移動しました。



竹岡「じゃあ,こちらのサーブからいくよ!」



-ウォータードバドバフォール-



「何っ!?」

「あれは,確か,最速時速212kmの

超高速ーブですよ!?滝に飲まれたような打球が特徴です!」




そのサーブをリク君は冷静に見ています。



「無我無我無我の境地!」



リク君の体からオーラが発せられました。



「あれは,過去に対戦したことのある,

相手の技を繰り出すことができるように

なる技ですよ!リク君って使えたんですね!!」


「でも,リクって過去にテニスやったことあるのかよ???」



イツキ君がまたしても突っ込みました。



「あ,ないや・・・。」



コーチのサーブが決まってしまいました。



今度は,リク君のサーブです。



「よし,これならどうだ!」



-侍4ドライブ-



「あれは,超回転をかけたボールをネットの

ワイヤーで真っ二つにする技ですよ!?

本当にボールを分裂させちゃってルール上いいんですかね!?

これを返したことのある○村さんってすごすぎじゃないですか!?」




竹岡「なかなか,やるな!なら今度はこちらの番だ!」



-百練誰得の極み-



竹岡「さらに奥の扉を開いちゃったよ-!

爆発的なオーラを左腕に集中させたので

君の打球を半沢以上の倍返しで返球させちゃうよ-!」



「なら,こちらはリクファントム!」



なんと相手の打球をすべてアウトに

してしまうというインチキ技が出ました!



結局,お互い譲らず時間が過ぎていき,

体験コースの時間が終わってしまいました。



竹岡「今日は楽しかった!君たち,なかなか,

筋があるぞ!ぜひ,これからもコートに通うんだ!」



「・・・。」

「いや・・・。もういい・・・。」



こうして3人はこのテニスクラブから去って行きました。



第255話 マーボー登場!
少年昆虫団は中野木商店街を歩いていました。

まさらちゃんのお買い物のお付き合いのようです。



すると,見覚えのある顔の少年がいました。

その少年の横には40近くのおじさんが一緒でした。





少年の名前はパクト。



以前,リク君たちがいじめっ子から救ってあげた少年でした。



「あ,パクト君じゃないですか。

こんなところでどうしたんですか?」




パクト「ん,ああ~。今日はマーボー

おじさんと買い物に来ているんだよー。」



少し甲高い声が特徴のパクト君がそう言いました。



マーボー「パクトのお友達かい?」



マーボー氏はのんびりとした口調で言いました。





<マーボーおじさん>

パクト「うん,まぁ,そうだよ。」



「元気そうだな。」



今度はイツキ君が声をかけました。



「ところで,その人は?お父さん??」



パクト「いや,この人は僕の叔父さんだよ。

マーボーおじさんって呼んでいるんだ。」



みんなは彼に視線を向けました。



「ほー,何の仕事をしているの?」



マーボー「ん,ああ~,無職だよ。」



一同はシーンとなりました。



「自営業・・・なんですか・・・?」



マーボー「まぁ,自宅警備員だね。あとは

深夜アニメの録画ボタンを押す仕事。」



さらに静まり返ります・・・。



「いやいや,そんなの予約すればいいでしょ!」



だぬちゃんがつっこみました。



パクト「しょうがないんだよ。

おじさんはもうずっとニートだからね。」



マーボー氏はぼりぼりと頭をかいていました。



「社会の闇だな・・・。どうしてニートなんだ?

仕事をする気にはならないのか?」




マーボー「そうだねー…。求人雑誌はたまに読むんだけど,

条件が合わなくてねー・・・。もっと高い給料で有休も

たくさんあって勤務時間も短くて,楽な仕事がいいんだけどねー・・・。」



彼はそう言って,大きなあくびをしています。



「そんな仕事ってあるのかなー・・・。」

「あったとしても,彼がその仕事に就けることはない・・・。」



リク君がボソッとつぶやきました。



マーボー「小牧とかで求人募集もあるんだけど,ちょっと遠いしね。」



「いやいや,全然遠くないでしょ!?」



マーボーはだんだんと答えるのが面倒くさく

なってきたようで少し不機嫌になっていました。



「そっそういえば,この前のドラマ銀八先生で働かない父親に

銀八先生が『大人ならしっかり働けー!』って説教するシーンがあったよ!」




マーボー「ああ,そう。でもそれ別に僕が

直接言われたわけじゃないしー・・・。」



まさらちゃんの言葉はマーボー氏の

心には全く響きませんでした。



「だめだ,だめすぎる・・・。」

「でも,今はよいとしても両親が死んだらどうやって生きていくんだ!?

ニートの末路なんてだいたいろくなもんじゃないはずだぞ・・・。」




イツキ君も彼を立ち直らせようとアドバイスをしました。



パクト「う~ん・・・。」



パクト君はどうしたらいいかわからないようでした。



「はっきり,言いますと,マーボーさんは

何か社会の役に立っているんですか!?」




マーボー「ああ,ちゃんとこうやって

家族のお買い物の荷物持ちをしているよ。」



あっけらかんとそう答えました。



「いやいや,それはただのお使いでしょ!?

小学生でもできるじゃないですか!?」




だぬちゃんのつっこみが激しさを増してきました。



「ただ,起きて飯食ってゲームやって,

テレビ見て寝るだけ。まさにう〇こ製造機だな・・・。」




パクト「ん,ああ!?それはちょっといいすぎね!?」



パクト君は叔父さんを馬鹿にされて怒っています。



「いや~,だぬだったら,家族にこんな人がいたら,ぼこぼこですよ!?」



マーボー「そういわれてもねぇ・・・。人は人,ウチはウチ。」



目はとにかく無気力で生気が感じられませんでした。



「あのさ,さっきもイツキ君が言っていたけど,

親が死んだらどうするつもりなの??」




マーボー「ん,ああ,それは大丈夫だよ。

この前,おばあちゃんが亡くなってそれなりの

遺産が父親に入ったから。

親父が死んだらその遺産を受け取って,

あとは僕が死ぬまで悠々自適に生きるよー。」



みんなはもはや何も言えませんでした。



「はぁ,フザケんなよ!?!?いいなぁ!?」



だぬちゃんが語尾を下げる感じにそう呟いて皆はその場を去りましたとさ。



ニートは社会的問題として国民で議論すべき案件です。

場合によっては自立支援が必要でしょう。



マーボー氏が生きる希望を失わないことを願っています。



第256話 帰ってきたバスケットマントシ
これはバスケットマントシの壮絶なる試合の記録です。



トシは夏休みの出校日の日にクラスの

チームメイトとバスケットの試合を行っていました。



試合は相手チームが50点を入れてリードしていました。



一方,こちら側はまだ0点です。



試合はすでに残り数分となっています。



トシは相手のはじいたボールが自分の体にあたってしまい,

そのボールを追いかけますが,コート外に出てしまいました。



「はぁはぁ・・・。もうだめか・・・。」



すると高東監督がボールを持って近づいてきました。



高東「ほっほっほっ。諦めちゃいかん。諦めたらそこで試合終了だよ。」



「高東先生・・・。」



なぜかトシの瞳には涙があふれていました。

トシはこの試合のための練習を思い出していました。



体育館には高東監督とトシの二人だけ。



高東「誰も君がシュートを入れると思っていない。

そこに君にパスが行く。相手はどうせ入らないと思ってマークしない。

そこで君がシュートを入れる。相手はびっくりする。」



「ゴクリ・・・。」



トシ君は真剣なまなざしで話を聞いていました。



高東「どうだい。ワクワクしてこないかね?」



「それで,オイラは何をやればいい?」



トシ君はおだてられるのが得意でした。



高東「シュート200万本です。」



「200万で足りるのか?あ,いや,

200万っておおすぎじゃね??」




そして,トシは練習をやりきったかどうかは不明です。



話は試合に戻ります。



そして,この試合,最高のパスが

前回に続きトシ君にわたりました。



相手はトシはシュートが入らないと思い,

誰もマークしてきませんでした。



「左手は添えるだけ・・・。」



トシのシュートは・・・決まり・・・ませんでした・・・。



「あれぇ???なんでだ???」



トシは高東監督のもとへ行きました。



「おい,話が違うじゃないか!?」



高東「君はもうこの試合に勝ったと思って油断していませんでしたか?」



高東監督はトシの慢心な気持ちを見抜いていました。



「むぅ・・・。」



高東「この試合に勝とうと思ったら断固たる決意が必要なんだ。」





試合はまだ終わっていません。



「断固たる決意・・・。あ,いや,別に勝ったと

思っていないよ。0対50で負けてんだよ!?」




そして試合はそのまま終了し相手チームの勝ちとなりました。

試合後,高東監督は生徒会広報委員記者からの質問に答えました。



高東「敗因はこの私。トシをチームの穴と決めつけていた。

結果は違った。穴どころか,トシは底なし沼だった。

彼を試合に出すべきではなかった。全ては私の責任だ。」



高頭監督は責任を取りこの夏辞任して幕を閉じました。



~おまけ~

「あれ?イカレキャラ企画って先週で終わったんじゃなかったでしたっけ?」

「いやいや,誰がイカレキャラなんだよ!」

「お前だよ・・・。」







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